松代群発地震50年特設サイト
松代群発地震の活動状況
松代群発地震は地震回数の変化や地震発生域の推移から4つの活動期に分けることができます。 (活動期の分け方やその期間については様々な研究があります。)
第1活動期 1965年8月~1966年2月
第2活動期 1966年3月~1966年8月
第3活動期 1966年9月~1966年12月
第4活動期 1967年1月~1967年5月
第1期の活動状況 (1965年8月~1966年2月)
1965年8月3日に3回の微小地震が初めて観測されました。震央付近では地鳴りを伴った突き上げるような震動が多くなり、地震活動は活発になっていきました。
11月からは震度1以上の地震が1日に100回以上になる日が多くなりました。11月22日から23日にかけては、震度4の地震3回を含め地震回数3000回以上、震度1以上の回数300回以上になり、松代町で初めて被害がでました。
第1期の地震発生域は、皆神山の南東部を中心とする比較的狭い範囲に限られていました。
第2期の活動状況 (1966年3月~1966年7月)
松代群発地震の活動は最盛期になり、4月と5月が特に激しく1日の地震回数が6000回、震度1以上の回数が500回を超える日が何日かありました。5月下旬から地震回数は急速に減少していきました。
被害地域は長野市や須坂市にもおよび、被害は松代群発地震で最大となりました。松代町では地割れや地下水の湧水現象が起こりました。
地震発生域は、第1活動期より広がりました。
第3期の活動状況 (1966年8月~1966年12月)
減少傾向にあった地震回数が8月に再び増加に転じました。また、8月にはマグニチュード5を超える規模の大きな地震が相次いで発生しました。
皆神山東方の牧内地区では9月17日に地すべりが発生し、住宅11棟が押しつぶされる大きな被害となりました。また、いたるところで湧水が発生し、飲料水や農業用水に被害が発生しました。
地震発生域は、北東方向から南西方向にさらに広がりました。
第4期の活動状況 (1967年1月~1967年5月)
地震回数は著しく減少しました。
地震発生域は、さらに北東方向から南西方向に広がりました。拡大した地震発生域の端の方で地震が発生するようになりました。
その後の活動状況 (1967年6月~2015年12月)
その後、地震回数はさらに減少していき、近年では震度1以上の地震は数年に一回程度にまで少なくなりました。しかし地震活動は現在も続いており、体に感じない地震は年に数百回程度観測されています。松代群発地震の総回数は2015年12月時点で74万回を超えています。
※震央の詳細位置がわかっている地震のみ地図に表示しています。
※震度は松代地震観測所で観測した値です。
※地図データは国土交通省国土政策局「国土数値情報(GMLデータ)」をもとに松代地震観測所が編集・加工しています。※地図作成にはGMT (Generic Mapping Tool; Wessel, P. and W. H. F. Smith, New, improved version of Generic Mapping Tools released, EOS Trans. Amer. Geophys. U., Vol. 79 (47), pp. 579, 1998)を使用しています。