展示室5 各地域における二酸化炭素濃度の変動

このページでは、数値シミュレーションによって推定した二酸化炭素濃度の世界各地における経年変化のグラフをもとに、二酸化炭素濃度の地域的な特徴や変化に関する説明を記述しています。

北半球と南半球の陸上

北半球と南半球の陸上における地表付近の二酸化炭素濃度

北半球と南半球の陸上における地表付近の二酸化炭素濃度
北緯16°東経20°(赤色)、南緯16°東経20°(青色)の地点における濃度。

 二酸化炭素濃度は主に植物の活動に対応した1年ごとの季節変動を繰り返しながら増加を続けていることが分かります。また、北半球と南半球とで極大、極小となる時期がずれています。

大陸と海洋

大陸と海洋の地表付近の二酸化炭素濃度

大陸と海洋の地表付近の二酸化炭素濃度
北緯30°西経150°(赤色)、北緯30°東経110°(青色)の地点における濃度。

 大陸(上図青)と海洋(上図赤)を比較すると、大陸では季節変動の振幅が大きく現れているのに対して、海洋ではあまり大きくないことが分かります。季節変動は主に陸上の植物活動によりもたらされるため、大陸の方が季節変動が大きく現れます。

北半球と南半球の太平洋

北半球と南半球の太平洋の地表付近の二酸化炭素

北半球と南半球の太平洋の地表付近の二酸化炭素濃度
北緯30°西経150°(赤色)、南緯30°西経150°(青色)の地点における濃度。

 同じ太平洋でも、南半球(上図青)ではほとんど季節変動がなく、北半球(上図赤)ではやや季節変動を伴って増加していることが分かります。

地表付近と気柱平均

地表付近と気柱平均の二酸化炭素濃度

地表付近と気柱平均の二酸化炭素濃度
北緯40°西経100°の地点における地表付近(赤色)、気柱平均(緑色)の濃度。

 二酸化炭素の主な放出源・吸収源は地表付近(上図赤)にあり、鉛直方向の大気輸送によって上空の濃度に反映されます。地表から大気上端までを対象とした気柱平均(上図緑)は、地表付近の濃度が地域によっては上空に反映されて季節変化が現れます。

二酸化炭素分布情報

 二酸化炭素分布情報の地点別経年変化 のページでは、地球上の好きな地点の経年変化を見ることができます。また、地上付近だけでなく、上空や気柱平均の二酸化炭素濃度も見ることができます。ぜひご利用ください。

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