気象庁精密地震観測室技術報告 第25号 33~49頁 平成20年3月
大坑道前での地震観測井ボーリング工事は既存の温泉へ影響を与えるのか?
露木 貴裕・石川 有三・本間 直樹・小山 卓三・森脇 嘉一
Investigation of the influence into the existing hot springs by a borehole drilling near the major tunnel.
Takahiro TSUYUKI, Yuzo ISHIKAWA, Naoki HONMA, Takumi KOYAMA, and Kaichi MORIWAKI
1.はじめに
精密地震観測室では,微弱な震動に対する検知能力の向上をはかるため,気象庁補正予算「精密地震観測室における地震観測機能の強化」により,大坑道前に地下700mの地震観測井を掘削し,広帯域地震計等を設置する工事を進めている.
観測井掘削工事の準備を進めていた平成19年7月に,長野市開発公社から「今回の掘削現場は既存の松代温泉から3Kmの範囲にあり,長野県の規定では温泉法に基づき影響調査が必要である」との申し入れがあった.法的に見たこの調査の必要性の有無について十分に議論を尽くしたわけではないが,工事を請け負っている住鉱コンサルタント株式会社と長野市開発公社および当室との間で協議を持ち,工事期間中松代温泉3号井について温泉調査を月1回の頻度で行うことで合意が得られた.
さらに,温泉調査と並行して,調査結果をもとに,ボーリング工事が松代温泉に影響を与えることはないのか否かについて,神奈川県温泉地学研究所・京都大学地球熱学研究施設を訪問し,意見交換を行うこととした.
本稿では,本稿執筆時点までに5回行われている温泉調査の方法と結果,ならびに調査の過程や諸機関との意見交換などで得られた知見について報告する.
2.温泉調査をするに至った経緯
温泉法第3条では,「温泉をゆう出させる目的で土地を掘削しようとする者は環境省令で定めるところにより,都道府県知事に申請してその許可を受けなければならない.」と定めており,既存の温泉から一定距離以内を掘削する場合には,温泉掘削の同意書が必要である.温泉掘削の同意書の必要な範囲については都道府県ごとに違いがあり(表1),長野県では日本国内で最も厳しい3Km以内となっている.この条文について,温泉利用以外の目的であっても,温泉掘削の同意書が必要であるとの厚生労働省の見解がある[「温泉必携」].また,温泉法第12条では,温泉利用目的以外の掘削工事により,既存温泉に影響が出た場合の調査の必要性についても記載している.
同意書が必要な範囲の設定根拠については都道府県ごとに異なり,科学的根拠を伴う場合もあるが[野田(2007)],群馬県で起こった訴訟では,法的拘束力はないとの判例が示された例もある[神奈川県温泉地学研究所(2007)].
大坑道前でのボーリング工事現場と松代温泉源泉との位置関係は図1に示す通りで,両者の直線距離は約3Kmである.温泉利用目的以外の掘削であり,国の危機管理に関わる公共性の非常に高い事業であることから,温泉掘削の同意が必要なのかどうか,を簡単には判断できない事例といってよい.しかしながら,今回の掘削工事に合わせて松代温泉の基礎データを採取しておくことにより,今後松代地域で温泉に影響を及ぼし得る工事が行われた際の科学的判断の根拠とすることは十分に意義のあることである.3者間の話し合いで得られたこの合意に基づき,松代温泉の調査をするに至った.
3.松代温泉について
松代地域には,鎌倉時代から温泉が湧出していたとされるが,現在も湧出を続けている源泉は図2に示す5つである.図2には,源泉の写真も合わせて示している.参考のため,松代温泉1号井及び3号井を掘削した際に作成された柱状図を図3に示す.
図中の①は松代温泉1号井であり,ここの湧水は寿楽園で使用されている.②は松代温泉2号井であるが,現在は利用されていない.③が松代温泉3号井であり,今回温泉調査の対象としている.④は防災技術庁防災科学センター(現独立行政法人防災科学技術研究所)が,松代群発地震の際に,岩石の間隙水圧と地震との関係を調査するために掘削した観測井である.国民宿舎松代荘から,約500m程度皆神山の方向に曲がって,1933m掘られている[地震観測所(1969)].この井戸から湧出する温泉水は,現在信州松代ロイヤルホテルと老人憩いの家で使用されている.以上はいずれも昭和40年代に掘削されたものである.⑤は,一陽館の源泉である.一陽館は,古くから自噴温泉として利用され,一時期温泉湧出量が減少したが,松代群発地震後再び湯量が増加したといわれている.
日本温泉・鉱泉分布図及び一覧[産業技術総合研究所地質総合センター(2005)]によると,松代温泉は湧出量1675リットル/分,温度上限45.6℃,PH上限6.7,泉質は食塩泉とされている.今回,松代温泉3号井での調査をするに際して,国民宿舎松代荘に設置されているタンク(源泉から引湯された水のガス抜きを行うタンク,図4)での成分分析を,調査にあたった住鉱コンサルタント株式会社経由で,長野県薬剤師会に依頼した.その結果を表2に示す.
松代温泉の特徴の一つは炭酸ガスを多く含んでいることである.源泉での測定が行われていないので,遊離二酸化炭素の量は炭酸泉というほどに多くはない[由佐(2007)]が,この炭酸ガスが自噴のメカニズムに関わっているものと考えられている.すなわち,掘削により温泉水が地表付近まで揚水されると,水に溶存していた二酸化炭素が気化し,その圧力により自噴を続けているものと推定される.温泉水中に含まれる二酸化炭素にはマグマ起源のものと有機物起源のものがあるが,松代温泉の湧水中に含まれる二酸化炭素ガスはマグマ起源であるとされる[吉田・他(2002)].なお,吉田・他(2002)は,松代地域の湧水中に含まれるメタンの起源については,堆積物中の有機物質の分解によって生じたものであるとしている.
現在の松代温泉に湧出している水は,松代群発地震を誘発した水が比較的浅所でとどまっているものと考えられる[吉田・塚原(2006)].この水が海水起源なのかどうかを検討するために,表2に示した温泉分析結果を元に,松代温泉水中に溶けているイオンと海水のそれとを比較した(図5).各イオンのCl-に対する重量比について,海水と温泉水の差の絶対値を百分率で示したものの和を偏度と呼び,この値が35より小さいと海水の成分比に近いといわれるが[湯原・瀬野(1988)],松代温泉では46になる.また,Ca2+の量が非常に多い.Ca2+がMg2+の5倍程度多いが,海水だとその比は0.3程度であるのが普通である[神奈川県温泉地学研究所(2007)].したがって,松代温泉水の起源を化石海水のみに求めることはできない.
この水の起源について,大竹(1976)は化石海水と岩石からの脱水反応により放出された水との混合とし,松葉谷・他(1980)は,化石海水と地表水の混合であるとした.一方,吉田・他(2002)は,酸素と水素の安定同位体(σ18O,σD)の比およびそれらの主要溶存イオン成分であるNa+濃度,Cl-濃度との相関から,松代地域の湧水は,皆神山の安山岩マグマ水を起源とし,地下2000m以浅で循環する天水が混合したものであるとしている.仮にマグマ水を起源とすると,活火山地帯でない場所で,マグマ水の濃度がこれほど高いことは珍しい[由佐(2007)].
4.松代地域の地質について
森本・他(1966)などによると,松代地域は長野盆地の南東側の河東山地[飯島(1962)]の西縁部に位置しており,北西方向に20~30度傾動している.主に中新世の黒色頁岩(別所層),海成の火山性堆積物(内村層)などと,それを貫くひん岩~細粒閃緑岩からなっている.別所層よりも新しい青木層が見られる場合もある.これら中新世の岩石は沖積平野の下数10m以深,おそらく2Km~5Kmを占めている.それ以深の岩石は古生代の堆積物または中生代の花崗岩類であると考えられる.松代地域では,中新世後期以降,中性から酸性の大量のマグマの貫入があり,それ以降第4紀まで火山帯の一部になっている.第4紀の皆神山は,松代町の谷が浸食によって生じた後に現位置に噴出したものである.この皆神山の形成がこの地域でのもっとも新しい火山活動である.図6に松代地域の地質図[森本・他(1966)に加筆]を示す.
今回ボーリング工事を行っている大坑道前の地質は,掘削の状況や掘削で得られたスライム等から判断すると,表層の堆積層は極めて薄く,地表付近から貫入ひん岩が卓越している.このひん岩は,別所層に貫入したものと推定され,地下200m付近で基盤となる別所層の黒色頁岩が現れる.その後は,ひん岩と頁岩の互層となっている.ひん岩の岩質は非常に稠密で割れにくい.600mまでに顕著な帯水層は見られない.ひん岩から頁岩に変化する200m付近で水位が変化する現象,362m付近で毎分24リットル程度の逸水がみられた.このことはこの付近で岩質が変化し,岩石中に亀裂が存在することを示す.
一方,松代温泉3号井付近の地質を,湯井掘削時の柱状図(図3)でみると,地下8m付近までが沖積層であり,その下に奇妙山火山岩類が,別所層またはそれに貫入したひん岩類を不整合に覆っている.帯水層はこの火山岩類の亀裂中に存在するものと考えられる.
いずれの場所も浸食された松代町の谷と山の境界に位置しているが,両者の谷筋は異なっている.また,松代温泉側の平野には前述した皆神山が位置している.
5.温泉調査
ボーリングが松代温泉に影響を与えていないかどうかを確認するために行った調査の方法を示す.
調査は,月1回(毎月第1木曜日)の頻度で行った.調査対象は前述したように松代温泉3号井である.調査地点は,松代温泉3号井から分岐している国民宿舎松代荘・尚和寮・温泉団地共同浴場の3箇所である.本来は,源泉位置で測定するのが望ましい[神奈川県温泉地学研究所(2007)]が,松代温泉3号井の場合,温泉成分によりバルブが固着してしまっていて不可能であった.ただ,たとえバルブの固着がなくても,多量の炭酸ガスを湧出する温泉であるため,完全に湧水量を測定するのはかなり困難であるものと思われる.なお,各測定点への温泉水の分岐は国民宿舎松代荘経由で行われている.
調査項目は,湯量・温度・PHである.当初は電気伝導度も測定する予定であったが,用意した測器のスケール(±2 S/m)を越える値であったために,測定することができなかった.
温度・PHの測定は,ポータブルPH計HM-14P(東亜電波工業(株)製)を用いた.測定に用いる測器は,これを使わなければいけないというようなものはないが,キャリブレーションが行われている機器であることが望ましい[神奈川県温泉地学研究所(2007)].また,温度やPHは,厳密に言えば,源泉で計らなければ意味がないが,前述したように,現状ではそれは不可能なので,源泉から分岐している各測定場所の注水孔で測定することとした.
湯量については,各測定箇所の排水孔,もしくは注水孔で測定した.いずれも温泉が利用されていない時間帯(温泉団地共同浴場:11時,尚和寮:16時,国民宿舎松代荘:22時以降)に測定を行ったので,水道水の混入や湯船内の湯量変化による影響はない.したがって,排水孔での測定値は,ほぼ各測定点に注がれる湯量と等しくなる.
湯量の測定は定容量のバケツ(10リットルまたは20リットル)に湯水が一杯となる時間をストップウオッチで測定し,その平均から1分あたりの湯量を算出した.測定回数は基本的に3回であるが,変動が大きい場合には5回程度測定して,ばらつきの少ないサンプルを使用するようにした.非常にシンプルな測定方法であるが,測定する時間が数十秒程度かかるような容量のバケツで測定すれば,このような手法でも十分意味のあるデータが採取できるため[由佐(2007)],多くの温泉調査で同様の手法が用いられている[神奈川県温泉地学研究所(2007)].
各測定箇所の位置と測定の様子を図7~10に示す.温泉団地共同浴場では,排水孔から排出される湯量を直接測定するだけのスペースがなかったので,専用排水溝を経由して,数m離れた場所で川に排水される量を測定した.当然のことながら排水溝には温泉以外の排水は流れていないが,雨天の際や,途中経路の状態によっては,測定値のばらつきが大きくなる.尚和寮での測定は,分岐された温泉水のガスを抜くタンクから湯船へと注ぐ水量を測定している.測定箇所は2箇所である.松代荘は,温泉施設(湯船)が8箇所あるので,施設ごとに測定を行った.場所によっては排水溝のスペースがせまく,排水される湯量に比べて使用したバケツの容量が小さくならざるを得なかった.このような場所での測定値は一定の誤差を含んでいるものと考える必要がある.
6.調査結果及び考察
測定によって得られた結果を表3に示す.温度やPHの値についていうと,松代地域の各温泉での測定結果とほぼ一致する.
湯量の測定値にはばらつきも見られる.この原因として,台風接近時(9/6)あるいは雨天時(10/4)の測定であったことなどが原因として考えられる.このばらつきが松代温泉での通常の変動範囲内のものであるのか,あるいは異常値であるのかは過去からのデータ蓄積がないので一概には分からない.少なくとも,1水文年程度のデータ蓄積は必要である[由佐(2007)].しかしながら,5項で記したような,各測定点での測定誤差等を考えれば,有意な変化は出ていないといってよいのではないかと考える.何らかの原因に基づく影響は,その原因を取り除かない限り,基本的には1方向(湯量でいえば,減少もしくは増大)にのみ現れるはずである.仮にそのような変化が出た場合には,測定間隔を短くして,変化とその原因と考えられる事象の対応関係を明らかにしていく必要があるが,今回の測定ではそこまでの変化はみられなかった.今回測定したデータは,松代温泉での“定常な”状態を表す資料として今後活用されるべきものであろう.
ところで,今回の調査対象は,松代温泉3号井であった.3号井の調査結果をもって他の井戸に対する影響の有無を断じることは必ずしも適当ではない.ただし,一般的には地域全部を調査しなくても,地域の代表性がある1点を調査すれば大きな問題はないとされている[神奈川県温泉地学研究所(2007)].
7.ボーリング工事が既存温泉に与えうる影響についての考察
ボーリング工事が既存温泉に直接的な影響を与えた例はほとんど知られていない.影響があったとされる事例でも,その科学的根拠は乏しいことが多い.温泉からの水平距離50mにマンションを建設した時の事例では,温泉主側は8月のピーク値に対するそれ以降の水位低下をマンション建設によるものと主張したが,季節変化である可能性もあり,科学的根拠には乏しい[神奈川県温泉地学研究所(2007)].科学的根拠に基づいた事例としては,別府市内の日豊線の複線化工事と亀の井ホテル増築工事が,周辺の別府温泉にあたえた影響調査についての報告がある[山下(1969)].別府温泉では,地下浅層水の変化と温泉水との相互関連についての研究があり,この報告では,それに基づいて工事による温泉への影響を数量的に議論している.工事等による影響が温泉に現れるとすると,まず湧水量の変化に現れ,次いで,温度・PH(泉質)の順に影響が及んでいくものと考えられる[由佐(2007)].そこで,まず湧出量に影響を及ぼす要因について考察する.
一般に温泉湧出量に影響を及ぼす要因として湯原・瀬野(1988)は
内的要因
・岩漿水量の変化
・循環水起源の温泉源の変化
・温泉源の圧力変化
・温泉の湧出水路の変化
・温泉水上昇路または上昇管の閉塞または拡大
外的要因
・混入地下水の変化
・地下水圧の変化
・地下水路の変化
・周辺の揚水による影響
などを挙げている.
地震観測井のボーリングでは一般に揚水は行わないから,揚水による影響はないといってよい.ボーリングに必要な泥水を作成するために100リットル/日程度の水量を神田川から汲み上げているが,河川からのこの程度の水の汲み上げが温泉に関わる地下水系に影響を与えることはないと考えられる.
今回のボーリング工事が既存の松代温泉に影響を与えるとすれば
1 松代温泉の水脈と同一の水脈を掘り抜いてしまうこと
2 ボーリングで用いる泥水が温泉源に混入してしまうこと
3 松代温泉源に圧力変化を及ぼすこと
などが考えられる.
まず1は,大坑道前のボーリング現場と松代温泉では谷筋が異なることから考えにくい.一般に谷や尾根が異なる場所では,温泉に影響を与える可能性は非常に少ない[由佐(2007)].
2については,ボーリング工事の工法の面から考察する.地震観測井の掘削では,仮に逸水・湧水等の現象が発生した場合には,逸泥防止剤等で湧水・逸水箇所を塞ぎ水の出入りを止めた上でケーシングを入れる.ケーシング自体は湧水・逸水の有無にかかわらず孔壁の保護の観点から最終的に全掘削部位に入れる.したがって,ボーリングで用いる泥水の影響はほとんどない.また,松代温泉とボーリング地点間が3Km離れている点からみても影響はほとんどないと言える.
3の圧力変化については可能性がないとはいえない.圧力の伝搬であれば,3Km離れていても伝搬する時間はそれほどかからない.その結果,温泉源の圧力に変化をもたらし,温泉源に付近の地層から冷水が混入し,水量・水温に変化が出ることも考えられる.このようなことがおこれば時間の経過にしたがい,必然的に泉質へも変化が現れるものと思われる.したがって,何らかの影響が出たと判断された時点で,迅速な対応が必要であるが,ここまでのボーリング工事でそのような影響は出ていないと判断される.6項で示したように温泉調査でも有意な変化は見られていない.
8.まとめ
精密地震観測室が進めている大坑道前での地震観測井ボーリング工事が既存の温泉へ影響を与えるかどうかの調査を行い,その過程で得られた知見をまとめた.
・ 谷筋を同一とするような場合には,温泉水と同じ水脈に影響をあたえ,温泉自体にも影響をおよぼしうるが,今回の事例では,ボーリング現場と松代温泉が3Km近く離れており,その谷筋も異なることから帯水層へ直接の影響を及ぼす可能性は極めて少ない.
・ ボーリングの工法から見て,間接的な影響を及ぼす可能性も低く,温泉調査の結果においても有意な変化は見られていない.
・ 一般に人為的行為が既存の温泉に影響を与えたかどうかを科学的に立証するには数年間にわたるデータの蓄積が必要であり,そうでなければ判断は非常に困難である.
9.謝辞
温泉調査は,精密地震観測室職員及び長野市開発公社職員立ち会いの下,住鉱コンサルタント株式会社の川西繁氏が行いました.ボーリング工事による既存温泉への影響の有無を調査するにあたって,神奈川県温泉地学研究所の棚田俊收主任研究員,伊藤博専門研究員・板寺一洋主任研究員には貴重な意見をいただくとともに,有益な議論をさせていただきました.京都大学地球熱学研究施設由佐悠紀名誉教授には,温泉が工事に与えうる影響についてご指導いただきました.同研究所では,温泉学に関する文献を閲覧させていただきました.また,野田徹郎産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門顧問には,ボーリング工事による既存温泉への影響の有無に関する調査についてご意見をいただきました.ここに記して感謝いたします.
参考文献
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